1. 山門
お参りの際は、ぜひ駐車場からいったん市道に出て、山門をくぐってお参り下さい。法要などで参詣され本堂で仏さまの教えに触れた後、それぞれの生活の現場に帰るさいは、山門をくぐって再出発していただきたいです。
願行寺は真宗大谷派に所属し、龍池山(りゅうちざん)願行寺といいます。寺を開いたのは加賀の国出身の願正上人です。親しみを込めて願正坊と呼ばれてきました。本願寺第8代蓮如上人の弟子であったと伝えられています。
伝によれば、文明7年(1475)に宮城県と山形県の境にある関山峠(せきやまとうげ)を越えて出羽の国に入りましたが、山中で道に迷い、関山の木こりの又助(またすけ)宅に助けられ、一カ月ほど逗留し教えをひろめられたそうです。その後、山沿いを通って平野に草庵をひらきました。願正坊の歩いた道のりにそって、浄土真宗の種をまいたように教えが伝わっています。最初の草庵の地は願正壇と呼ばれています。その跡には現在、「当国真宗興隆 願正草建之地」と刻まれた石碑が建っています。願正坊が人々に親しまれ仏法を広めた様子が、願正壇にある甘酒井戸の伝説として伝わっています。
願正坊はその後、高擶地区の西楯(にしだて)地内の南隅に草庵を結び永正3年(1506)、73歳で命終するまで30年、人々と共に歩み念仏の教えを伝えたということです。
お参りの際は、ぜひ駐車場からいったん市道に出て、山門をくぐってお参り下さい。法要などで参詣され本堂で仏さまの教えに触れた後、それぞれの生活の現場に帰るさいは、山門をくぐって再出発していただきたいです。
およそ200年前に建てられたお堂です。正面の戸は昔ながらのくぐり戸です。頭をぶつけないようお気を付け下さい。階段の段差が心配な方は庫裏のスロープをご利用ください。
お蔵が多く残っている高擶の地では、比較的新しい昭和初期のもので願行寺総代の佐藤荘右衛門家の寄進です。桜や萩、季節折々の花に囲まれています。
お釈迦様の説かれた一切経(お経)と釈迦三尊像が収められています。
除夜の鐘、わすれなの鐘(3月11日)、原爆忌(8月6日・9日)など折々に鐘をつきます。戦争中の金属回収令により、供出した梵鐘は佐藤荘右衛門家によって再興されました。鐘に復興の漢詩が刻まれています。
浄土真宗のお寺には珍しく、仏足石が伝わっています。江戸時代のものと思われます。足のサイズは37センチです。魚や香炉の模様が彫られています。
お姿が摩耗しているため、なかなか気づかれずにいますが、石仏と思われます。少しわかりにくい場所にあります。おたずねください。
願正上人がはじめに草庵をひらいた場所です。
この一帯に甘酒の香りが広がったという民話が伝わっています。
民話「願生坊と甘酒川」[mp3音声]
語り:天童とんと昔を語る会 鴨田みさを氏
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